日本料理は観光を促進するのに役立つ

ベトナムと日本は、その地理的環境と料理に類似性があり、共通の特長を双方の料理で活かすことによって、観光の促進に役立てることが可能です。

トゥイ チェ紙は、ベトナムと日本の調理師、食品業界関係者、レストラン経営者らが参加し、両国の料理の類似点と観光産業において料理が果たす役割について議論するセミナーを開催しました。

在ベトナム日本文化交流センターの安藤 敏毅所長は、日本の主要都市には多くのベトナム料理店が出店し、地方テレビ局でもベトナム料理を取り扱う番組が増えており、一方、ベトナムでもホーチミン市には200軒もの日本料理店が出店し、これ以外にも300件以上のレストランで日本食が提供されている状況を説明しました。

また、ベトナムに18年間滞在し、ホーチミン市の5つ星ホテルの日本料理店で料理長を務める西山氏は、ベトナムで初めて日本料理を食べたとき、本国との味の大きな違いに驚きましたが、今では本当の日本の味にかなり近づいており、その理由として、ベトナム人料理人の技術の向上を挙げました。

セミナーに出席した専門家によると、ベトナムと日本は南北に長い国土に沿って海岸線が続いており、ベトナムの食卓では毎日魚介類と野菜の料理がならびます。

海外向けにベトナム料理のプロモーション活動をしているグエン ニャ博士によると、両国の料理の特長は、調味料に頼らずに素材の新鮮さと自然な風味を活かす点にあり、共通する蒸し料理と焼き物を挙げて、他の方法と比較して素材の味を失わずに料理を提供できる優れた調理法であると説明しました。加えて、新鮮な生の魚介類を使用することも共通点として挙げました。

食料品製造業のエースコックベトナムの梶原 潤一CEOは、共通点として米料理と麺料理を加えた後、両国で異なる点として、塩味を加えるのに、ベトナムでは魚醤を使うが、日本では醤油を使うことを説明し、「これらの類似点や相違点を知ることによって、ベトナムからの米の輸出が拡大し、他方でベトナムで日本製品が拡がることに繋がった。」と強調しました。

ホーチミン市観光局のヴイ タ ホアン ブゥ氏は、観光産業の魅力を高めるために地元料理が重要な役割を持っていると説明し、ホーチミン市には2016年に500万人以上の外国人観光客が訪れ、そのうちの50万人が日本から来て頂きました。ホーチミン市は東アジアで4番目の観光都市に成長しましたと発言しました。