ベトナム米の品質向上の必要性について

ホーチミン市で開催されたベトナムの米生産者と輸出業者による穀物の生産と輸出の維持と、付加価値を高めるための品質向上に関する会議に関する記事がありましたので翻訳しました。

ベトナムの2017年から2020年にかけての米市場開発戦略に関する議論を目的とした会議で、商工省の輸出入部のファン バン チン部長は、世界的な米市場の動向として、主要な米輸入国が国内での生産量を増やしている状況を説明しました。

「自由貿易協定は、ベトナムが輸出を拡大する機会の創出に繋がりますが、ベトナム米が相手国に受け入れられるためには、相手国の品質要求を満たす必要があります。

持続的な米の生産と輸出を達成するために、政府は2017年から2020年の米市場開発戦略を承認しました。」

また、同部のチャン スアン ロン氏は、「この戦略の目標の1つは、米の輸出量を徐々に減らすと同時に、付加価値を向上させることです。2021年から2030年は、年間の米生産量が約4百万トン、総売上は23〜25億ドルと予測しており、香り米、特定用途米、ジャポニカ米、高級種などの高付加価値品目の割合を増やしていきます。輸出先はフィリピン、マレーシア、インドネシアなどのアセアン各国や中国、バングラデシュを主要相手国として維持しながら、アジアやアフリカ市場に注力していく計画です。」と説明しました。

また、ベトナム食品協会のフイン ミン フエ事務総長は、「世界市場で取引されている米の主要品種は、バスマティ、パーボイル米、香り米、破砕米、もち米、ジャポニカ、長粒米であり、ベトナムではその中でも香り米、破砕米、もち米、長粒米が多く生産されています。米製品を取り扱う穀物商社は、ベトナムの米産業に寄り添って、この伝統的な市場を発展させるために優位性を活かすべきです。穀物商社の競争力強化は米市場開発戦略の一つですが、品質向上とコスト削減を促進して営業力を強化する必要があります。加えて、穀物商社と供給業者は、市場の需要を効率的に満たすために農家としっかり連携する必要があります。」と述べました。

チュンアン ハイテク ファーミング社のファン タイ ビン氏は、「安全な生産プロセスを使用する農家と契約した穀物商社とは、最初から輸出取引を行います。政府は地域毎の土壌条件を踏まえた生産品種の生産計画を策定し、品質と付加価値を向上させる技術の導入を促進させるべきです。」と発言しました。

会議では政府に対して、輸出相手国との食品安全衛生基準の合意に向けて交渉を加速すること、農業・農村開発省に対して、輸出相手国との合意に適合した品質検査と食品衛生安全規制のプロセスを保有する輸出業者の承認を進めること、関係機関に対して、港湾計画を見直し、物流コストを削減するために物品の積み下ろしを迅速化することを要請しました。

また、穀物商社に対しては、輸出を促進するため連携を求めました。。

ベトナム農業協会によれば、ベトナムは今年560万トンの米を輸出する見込みです。